開放感溢れる空間を実現し、家族とのコミュニケーションを活性化させる吹き抜けは、注文住宅で人気の高いオプションのひとつです。しかし、実際に吹き抜けを設置しようとすると、費用やデメリットといった不安もあるでしょう。本記事では、注文住宅に吹き抜けを設置する費用相場やメリットとデメリットを解説していきます。
注文住宅に吹き抜けを設置する費用相場
注文住宅に吹き抜けを設置する費用相場について、吹き抜きの大きさや形状、使用する材料、施工方法など、費用に影響を与える要素を詳しく解説していきます。
吹き抜けの大きさ
吹き抜けの費用は、まずその大きさによって大きく左右されます。一般的な2坪程度の吹き抜けの場合、費用は100万円前後となります。しかし、広くなるほど費用は高くなり、4坪程度の吹き抜けになると、200万円を超えることも珍しくありません。
吹き抜けの形状
吹き抜けの形状も、費用に影響を与える要素のひとつです。四角形のシンプルな形状であれば比較的費用は抑えられますが、三角形や曲線など複雑な形状になると、材料や施工方法が複雑になり、費用が高くなります。
使用する材料
吹き抜けの天井や壁に使用する材料によっても、費用は大きく変わります。クロスや塗装であれば比較的費用は抑えられますが、木目調のクロスやタイルなど、高級感のある材料を使用すると、費用は高くなります。
施工方法
吹き抜けの施工方法は、大きく分けて2種類あります。ひとつは、大工による手作業で施工する方法です。
もうひとつは、プレハブ工法で施工する方法です。大工による手作業で施工する方が、自由度の高いデザインを実現できますが、費用は高くなります。
一方、プレハブ工法は、費用を抑えられるメリットがありますが、デザインの自由度は低くなります。
吹き抜けのメリット
吹き抜けの設置にはどのようなメリットがあるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
開放感
吹き抜けの最大の魅力は、天井が高く開放感のある空間を実現できることです。閉塞感のある一般的な住宅とは異なり、吹き抜けのある空間は、視覚的な広さだけでなく、精神的な開放感も与えてくれます。
開放的な空間は、家族のコミュニケーションを活性化する効果も期待できます。リビングに吹き抜けを設置することで、1階と2階の声が自然と届き、家族の気配を感じやすくなります。
また、子供と遊ぶ声が響き渡るなど、家族の温かさを実感できる空間をつくり出せます。
さらに、開放的な空間は、ストレス軽減にも効果があります。天井が高く、視界が広く開けることで、気持ちがリラックスし、ストレスを軽減する効果があるといわれています。日当たりのよい吹き抜けであれば、自然光を取り込むことができ、心身ともに健康的な生活を送れます。
明るさ
吹き抜けは、2階に窓を設置することで、自然光を効果的に取り込めます。一般的な住宅では、2階の部屋は暗くなりがちですが、吹き抜けを設置することで、部屋全体を明るくできます。自然光を取り込むことは、電気代の節約につながります。
また、太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、健康的な生活習慣を維持できます。
風通し
吹き抜けは、空気の通りをよくし、夏は涼しく、冬は暖かい快適な空間をつくれます。夏は、上昇気流を利用して熱を逃がし、涼しい風を取り込むことが可能です。
冬は、暖房の熱を効率的に循環させることで、部屋全体を暖かくできます。風通しのよい空間は、結露やカビの発生を抑える効果もあります。また、エアコンの効きもよくなり、電気代の節約につながります。
デザイン性
吹き抜けは、空間を広く見せ、おしゃれな印象を与えられます。吹き抜けのある家は、外観も内観も印象的で、まわりの家との差別化を図れます。吹き抜けの形状や天井の高さ、使用する材料などによって、様々なデザインを実現できます。
開放感とデザイン性を両立した吹き抜けは、理想の住まいを実現するための重要な要素のひとつです。
吹き抜けのデメリット
吹き抜けの設置にはどのようなデメリットがあるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
コスト
吹き抜けを設置すると、建築費用が高くなります。吹き抜けの大きさや形状、使用する材料、施工方法によって費用は大きく変わりますが、一般的な2坪程度の吹き抜けの場合、100万円前後が目安です。吹き抜けを設置する際には、予算をしっかりと設定し、費用を抑える方法を検討する必要があります。
たとえば、吹き抜けの大きさを小さくしたり、シンプルな形状にしたり、プレハブ工法を採用することで、費用を抑えられます。
光熱費
吹き抜けは、暖かい空気が上部に溜まりやすいため、冬は光熱費が高くなる可能性があります。吹き抜けの断熱性を高めたり、換気扇を設置したりすることで、光熱費を抑えられます。
吹き抜けを設置する際には、断熱対策をしっかりとおこない、換気計画も考慮する必要があります。
音漏れ
吹き抜けは、1階の音が2階に響きやすくなります。防音対策することで、音漏れを抑えられます。吹き抜けを設置する際には、遮音材を使用したり、壁や天井に工夫を凝らしたりすることで、音漏れを防げます。
掃除
吹き抜けは、天井や壁の高い部分の掃除が大変になります。高所作業用の道具を用意したり、掃除業者に依頼したりすることで、安全に掃除できます。吹き抜けを設置する際には、掃除のことを考慮して、吹き抜きの大きさを決めたり、掃除しやすい材料を選んだりすることが重要です。
まとめ
吹き抜けは、家族とのコミュニケーションを活性化し、開放感溢れる空間を実現する注文住宅の人気オプションです。費用は吹き抜けの大きさや形状、使用する材料、施工方法によって異なりますが、一般的な2坪程度の吹き抜けの場合、100万円前後が目安です。
メリットとしては、開放感、明るさ、風通し、デザイン性が挙げられます。一方、デメリットとしては、コスト、光熱費、音漏れ、掃除の手間があります。吹き抜けを設置する際には、十分な検討と計画が必要です。