注文住宅を建てる際、玄関の広さはどのくらいにするべきか悩む方も多いのではないでしょうか。玄関は、家の顔とも言える重要な空間であり、使い勝手や収納力はもちろん、家族構成や家全体のバランスなども考慮する必要があります。本記事では、注文住宅における玄関の理想的な広さについて解説します。
玄関の広さは何畳が標準？
玄関の広さは住宅の設計や構造によって異なりますが、一般的には約3畳（約1.5坪）が標準的とされています。この広さは、玄関（土間・たたき）、ホール、収納スペースをそれぞれ1畳ずつ確保できる広さを指します。
玄関は家の出入り口であり、家族や来客が出入りする場所でもあります。そのため、広さが適切であることは重要です。広すぎると無駄なスペースが生まれ、狭すぎると出入りが不便になる可能性があります。
ただし、これはあくまでも目安であり、家族構成やライフスタイルによっては異なる場合があります。例えば、大家族や趣味で外で活動する方は、広めの玄関が必要となるかもしれません。逆に、単身者や小さな家族であれば、小さめの玄関でも問題ないかもしれません。そのため、家を建てる際には、自分たちの生活スタイルや使い方に合わせて、玄関の広さを検討することが重要です。
家族構成別で見る、おすすめの玄関の広さ
具体的に家族構成別の玄関の広さを見ていきましょう。
2～3人家族
2〜3人家族の場合は、2〜3畳程度の広さがおすすめです。玄関（土間・たたき）は1畳程度の広さを確保すれば、靴の脱ぎ履きや傘置きなど、外出・帰宅時の動線をスムーズに行うことができます。ホールは、1〜1.5畳程度の広さを確保すれば、来客を迎える際にも十分なスペースです。家族がすれ違ったり、荷物置き場としても活用できます。
収納スペースは0.5〜1畳程度の広さを確保すれば、家族全員の靴や傘、コートなどを収納できます。季節ものやアウトドア用品などを収納する場合は、さらに広さを確保する必要があります。
4～5人家族
4〜5人家族の場合は、3〜4畳程度の広さがおすすめです。玄関（土間・たたき）は1.5畳程度の広さを確保すれば、家族全員が同時に靴を脱ぎ履きしても窮屈さを感じません。ホールは1.5〜2畳程度の広さを確保すれば、来客をゆったりと迎えられます。家族が荷物を持って移動したり、帰宅時に一時的に荷物を置いたりするスペースとしても活用できます。
収納スペースは、1〜1.5畳程度の広さを確保すれば、家族全員の靴や傘、コート、季節ものなどを収納可能です。靴は一人当たり10〜20足程度、傘は3〜5本程度、コートは一人当たり2〜3着程度を目安に収納スペースを計画しましょう。
6人家族以上
6人家族以上の場合は、4畳以上の広さがおすすめです。玄関（土間・たたき）は、2畳程度の広さを確保すれば、家族全員が快適に移動できるスペースを確保できます。ホールは2畳程度の広さを確保すれば、来客をゆったりと迎えられます。複数人が同時に帰宅しても、スムーズに移動できます。
収納スペースは2畳程度の広さを確保すれば、家族全員の靴や傘、コート、季節もの、アウトドア用品などを収納できます。収納棚やシュークローゼットなどを活用して、効率的に収納しましょう。
広さ以外にも考慮すべきポイント
最後に広さ以外に玄関で考慮すべきポイントを見ていきましょう。
収納スペース
玄関には、靴や傘、コートなど、さまざまなものを収納するスペースが必要です。家族構成やライフスタイルに合わせて、必要な収納スペースを確保しましょう。靴は一人当たり10〜20足程度あると言われています。家族全員の靴を収納するには、少なくとも1畳程度のスペースが必要です。
靴は種類や使用頻度によって収納方法を工夫しましょう。よく履く靴は玄関に出し、シーズンオフの靴は別の場所に収納するなど、使い勝手を考えて収納スペースを計画しましょう。
傘は3〜5本程度あると言われています。雨の日には濡れた傘を収納するスペースが必要です。傘立てや傘収納用のフックなどを設置しましょう。
コートは一人当たり2〜3着程度あると言われています。冬場はコートを収納するスペースが必要です。クローゼットやハンガーラックなどを設置しましょう。
動線
玄関は、家全体の出入口であり、さまざまな動線が交差する場所です。他の部屋との動線を考慮して、スムーズに移動できる間取りにしましょう。帰宅後、スムーズにリビング・ダイニングへ移動できる動線を確保しましょう。玄関とリビング・ダイニングが隣接している間取りがおすすめです。
キッチンや浴室へもスムーズに移動できる動線を確保しましょう。玄関から直接キッチンや浴室へアクセスできる間取りがおすすめです。2階建て以上の場合は、階段への動線も考慮する必要があります。玄関から階段が近い間取りは、荷物を持ち運ぶ際に便利です。
採光・通風
玄関は、自然光や風を取り入れにくい場所です。窓や換気扇を設置して、明るく風通しの良い空間を造りましょう。玄関に窓を設置することで、自然光を取り入れられます。採光だけでなく、風通しの改善にも効果があります。玄関に換気扇を設置することで、湿気や臭いを換気できます。特に、雨の日や冬場は換気扇が役立ちます。
まとめ
注文住宅の玄関の理想的な広さは、家族構成やライフスタイルによって異なります。一般的には、2～3人家族であれば2～3畳程度、4～5人家族であれば3～4畳程度、6人家族以上であれば4畳以上がおすすめされます。ただし、これはあくまでも目安であり、必要な広さは個々の状況によって異なります。広さだけでなく、収納スペースや動線、採光・通風なども考慮して、理想的な玄関を設計することが重要です。
